ベースの弾き方には3種類ある
エレキベースの弾き方ですが大きく分けて3種類あります。
- 指弾き
- ピック弾き
- スラップ
それぞれの弾き方を簡単に説明しましょう
ピック弾き
ピック弾きとは、その言葉通りピックを使う奏法です。ピックの形にはティアドロップ型、トライアングル型、ジャズ型をはじめ他にもたくさんあります。その中でもベーシストに馴染みがあるピックの形はティアドロップ型か、トライアングル型でしょう。
親指と人差し指でピックを持ち弦を弾きます。人によっては人差し指の上に中指を添えピックをしっかり持つ場合もあり、強いピッキングをする際に安定したプレイをすることが出来るのでオススメです。
ピックは弦に対して平行に当てます。これにより力強くパワーのあるサウンドを得ることが出来ます。弦に対して斜めに入れるとスクラッチノイズなども入りやすいので初心者の方にはオススメは出来ませんが、敢えてそういった弾き方をする人もいます。
ピック弾きは、硬質でゴリゴリしたサウンドが特徴です。音抜けも良くバンドサウンドの中でも際立ち、ドライブ感もでるのも特徴ではないでしょうか。それゆえにストレートなロックバンドや、パンク、メロコアバンドではピック弾きが主流です。
もちろんロック以外でも、アンソニー・ジャクソンや東京事変の亀田誠治のようにピック弾きゴリゴリのサウンドを聴かせるベーシストもいます。サウンドが曲に合えばピック弾きを選択してもらえればと思います。
指弾き
ベーシストの基本とも言える指弾き。オーソドックスなスタイルは人差し指と中指のツーフィンガーで弦を弾くスタイル。人差し指、中指を交互に使うことで的確なリズムで奏でることが出来、ロック、ポップス、ジャズなど様々なジャンルで聞くことが出来ます。
一部のベーシストは早いフレーズを演奏する際に薬指も使うスリーフィンガーで指弾きをします。指をひとつ足すことで疾走感のあるフレーズを弾くことが出来るほか3連フレーズもバランスよく弾くことが可能に。スリーフィンガーを多用する代表的なベーシストはMR.BIG、ナイアシンなどの活動で知られるビリー・シーンでしょう。MR.BIGでのポール・ギルバートの高速3連フレーズでのユニゾンプレイは圧巻。
スラップ奏法
近年、指弾きやピック弾きよりも主流ではないか、と思うほどベーシストは皆さんスラップ弾きは多く取り入れられています。
意外にもスラップ奏法の歴史は古く、1970年代に活躍したスライ&ザ・ファミリーストーンのラリー・グラハムが第一人者として知られています。当時はチョッパー奏法とも言われ親指の腹で弦を叩くように音を出すサムピングと言われる特徴的な奏法と、弦を引っ張るように音を出すプル奏法で、その後も多くのベーシストがスラップ奏法を取り入れました。
その後、スラップ奏法をメジャーにしたベーシストの1人としてマーカス・ミラーがあげられます。それまでは曲を支えるベーシストらしいスラップ奏法が主流でしたが、マーカス・ミラーはインストの曲でメロディラインもスラップでこなし屋台骨を支える”地味なベーシスト”という印象から、フロントマン的な役割のベーシスト像を作りました。
さらにフェンダージャズベースにアクティブ回路を載せ重厚な低音と歯切れのよい高域が際立つサウンドの現在まで続くスラップサウンドの基礎を築きました。
現在のミュージックシーンでも数多くのスラップ奏法を耳にすることが出来ます。
サムピングのタイトで引き締まったサウンドと抜けの良いプル奏法はリズムを際立たせる歌の基礎を築き、ベーシストにスポットを当てる、今の音楽シーンに無くてはならない奏法となっています。